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現役部員に訊く【Vol.6】 松田真吾さん

新入生/高校生向け

当射撃部で現役で活躍中(取材当時)の部員にインタビューを行い、射撃を始めた頃のエピソードや、試合の思い出などを話していただきました。射撃部に入ろうかなと迷われている方は、ぜひ参考にしてください!

第6回は、我が部のエース 松田真吾さんです。高校生の頃から射撃をやっている松田さん。なぜ京産で射撃を続けているのかなどを、詳しく訊かせていただきました。(聞き手:田上諒、写真:田島理博)


~PROFILE~


名前:松田真吾(まつだ しんご)
入部時期:2012年度(48期生)
趣味:自転車に乗ること・テコンドー・サッカー(スポーツ全般)
好きな食べ物:鶏肉料理・カツ丼・米・ラーメン




松田)松田さん緊張してるわぁ。なんで!?ニヤケが止まらん。
田上)えーっと、まず射撃を始めたのは、大学からではなく?
松田)そうですね、高校からやってますね。
田上)高校で射撃部に入る前に、小・中学校までで何かスポーツはされていましたか?
松田)中学1年まで器械体操やってて、小学校の時には水泳も少しかじってたんで、泳ぎは全般いけるし、体操やってたから体操はすごく好きですね。中学は陸上部でした。
田上)器械体操や陸上などをやってきた訳で、高校に入ってから射撃部に入った理由やきっかけはなんだったんでしょうか?
松田)えっとー、まず陸上はレベルが違うねん。
田上)中学と違って?
松田)そうそう。遅いとは言わんけど、俺は速くないねん。速いやつなんかなんぼでもおるやんか。体操もそうやけど、幼稚園の時くらいから週5日ぐらい練習してきてるやつもいて、あんなやつらはプロを目指してるようなやつらやから、高校とか中学になってから試合出ても、やっぱついていかれへんのよね。中学に体操部が無かったから陸上部に入ったかんじで、陸上はそんなガチでやってたわけじゃないんよ。体操がすごく好きで、高校入ったら体操したいなって中学の時から思っとったんやけど、学力が足りなくて、体操部のある高校に入れんかったんよ。で、お父さんが卒業したのと同じ高校に行ったんよ。それでお父さんが元射撃部で、顧問の先生とも中学の時にちょこちょこ会ったりしたことがあって、知ってる人やった。やから、もう射撃部以外に入るという選択肢が無かった。
田上)なるほど。
松田)陸上続けようとも思ってなかったし。体操部は高校に無かったから。
田上)では、高校に入ってから、他の部活に迷うこともなく?
松田)そう。で、やっぱり、さっきも言ったけど陸上とか体操とか、他の競技もそうやと思うんやけど、やっぱり頑張って上目指そうと思ったらちっちゃい頃から積み上げがすごい大事だと思う。射撃って高校から始めるやつがちょろっといて、大学から始めるやつが凄い多いと思うねん。だからスタートラインが一緒っていうのんと、頑張って上目指すんやったら、射撃っていうのんはすごい魅力的やなと思って。
田上)そして高校3年間射撃部にいて?
松田)そうっすね。



田上)大学でも射撃部に入ったのは?松田)高3の時に、銃刀法の関係でエアライフルが持てなかったから、エアライフル持たずにやってて、大学からは部活で入ったとしてもガチでめちゃめちゃ頑張るっていうよりは、自分の好きに・・・楽しむって言ったらあれやけど・・・ガチではやんねんけど、そんなシビアにやらずに、体操したいなと思ってて、やっぱり。で、体操しようと思ってたんやけど・・・国体に出たんよね、高3の時に。田上)確かデジタルピストルで?

松田)そうそう、デジタルピストルで国体に出て。あの・・・Kさんに教えてもらったら、二か月で20点上がったねん。(400点中)320点が340点になって。射撃ってさぁ、体力関係ないし、技術でやる感覚の面が凄く大きいやん。で、努力すればすごい点数はあがるねんなっていうのがそこで分かった。3年気づかずに、最後の最後で分かって・・・。エアライフルやりたいなって思った。やっぱりエアライフル出来てないし。周りのやつはエアライフルやってて国体出たり、いろんな試合で上位とって、それでスポーツ推薦とったやつが身近におったし、負けたくないっていうのがあったかな。負けず嫌いやから。そういうことですね、大学で続けようと思った理由は。体操がしたかったねんホンマは。体動かすほうが好きやで、ホンマは!じっとしているの苦手やから。

田上)確かにいつも動いてますもんね。

松田)はい・・・。落ち着きがないって言われた!田上に!

田上)(笑)では、高3の後半からエアライフルを持ちたいという気持ちで?

松田)そうですね。射撃をやるために大学も選んで、射撃部がある大学で自分が入れそうな大学・・・。もうスポーツ推薦じゃ無理やから。で、いろいろ探した時に親もいろいろサポートしてくれたって感じかな。






田上)では念願のエアライフルを大学で所持したときはどんな気持ちでしたか?
松田)まず、エアライフルの所持許可が下りたっていうのが分かって・・・、まあ嬉しいよね。今までお世話になった高校の顧問の先生だったり、大学の監督や部長とか、いろんな人に電話して、「持てました」って報告して。それが1年の夏合宿の途中で、先輩にも祝ってもらったから嬉しかったし、これからすぐ秋季大会があって、やっとスタートラインに立てたかなと。嬉しかったけど、銃を持つのが目的じゃないから、銃を持って初めてスタートラインに立てて、そこからどうするかが大事やから。これからどうするかなっていう高揚する感じ、やる気が出たよね。
田上)最初はエアライフルを持つことを目標としてましたが、松田さんはスモールボアライフルも所持されていますよね。スモールボアライフルに手を出そうと思ったのは何故ですか?
松田)松田の周りの大体のやつは、エアライフル持ってすぐにスモールボアライフルの申請をしだすねん。で、2年の春とか夏ごろにはスモールボアライフル持って、いろんな試合で活躍しだすんやけど、松田は2年の終りにスモールボアライフルを持ったから、ちょっと遅いねん。エアライフルを持ったのが1年の8月の終りで、スモールボアライフルを持とうと思って本格的に動き出したのが、1年の終り。そこから1年かかって、2年の2月にスモールボアライフルを持って・・・。
まず、スモールボアライフルを持つのに1年もかかるなんて思ってなかったっていうのが1つある。これ言おうと思って来たんやけど。やっぱり持つんやったら早く持った方がいいし、やっぱり高校3年間エアライフルを持てなかったっていうのが、自分の中ですごく大きいから。エアライフルを持って、ちょっと満足した気持ちがあって。今、スモールボアライフルも持ってやってるけど、やっぱりエアライフルで頑張りたいし。でもスモールボアライフルも、1つの選択肢として活躍の場が広げれたらいいなぁと思ってやってるけど。
やっぱスモールボアライフルをなんで持ったんかって言われると、今言った活躍の場を広げたいっていうのんと、負けたくないから。知ってるやつがスモールボアライフルで入賞してて、ファイナル(決勝戦)に出てて、ワシもあそこに行きたいなって思ったから、スモールボアライフル持ったねん。エアライフルは人数も多いし、高校からやってきてるやつらが、圧倒的に強いから、厳しいかもしれへんけど、スモールボアライフルはみんなスタートラインが一緒やねん。で、大学から射撃始めた人でも比較的ファイナルに出やすい競技。スモールボアライフル持って、頑張って練習してファイナル出れたら嬉しいよね。





田上)では、大学に入ってから一番思い出に残ってる試合はありますか?
松田)えっ!?難しいなぁ。思い出に残ってる試合・・・。後悔があるって意味では、2014年のインカレ。失格になったもんな。そりゃあ印象に残るよな。
あとは、この試合っていう訳ではないんやけど、2014年度でファイナルに出れたのが、春季大会しかないねん。それ以外にいろんな試合出たけど、ファイナルに出れたんは、春季大会だけ。

松田)なんでなんかなぁっていろいろ考えたんやけど、(ライフルの)構え方ってさぁ、すごい微妙でいろいろあるんやけど、ちょっと意識を変えるだけで、実際自分のやってることが同じやったとしても、すごい点数に影響されるねん。その考え方を、2014年度は間違えたなってすごい思う。やから、一番印象に残ってるのは、2014年のインカレかな。今まで大学1年の時からエアライフルをずっとやってきてて、自己新を出したのが、所持してから二ヶ月後やねん。
一番点数を撃ったっていうので印象に残ってるのは、その自己新を出した1年の11月のクラブ対抗。つまり、出そうと思えば、その時の全く一緒のことをすれば、自己新と同じ点数がでるはずやねん。
で、今なんで撃てへんのかなって考えさせられたのは、2014年のインカレやな。2014年、ずっと頑張って練習もしてきたけど、間違ってたな。練習してても楽しくないし。うん・・・、すごく考えさせられましたね。いっぱい学べたと思います。





田上)今後の目標はありますか?
松田)まあ具体的には、どの試合でもいいから、学生試合で一番になりたいよね。学生の間でしかできへんことを、学生の間に全力でやって、一番になれたらそれが一番今までやってきて目標とするところやし。うーん・・・。あと、後悔しないことかな。最善なのは、一番になることや。関西試合で一番になる、全国大会で一番になる。全国大会では入賞もしたときないから、入賞もしてみたいし。関東とか普段戦わんやつと一緒にファイナルに出て戦ってみたいし。と考えると、「上へ行きたい!」っていう結果どうこうって話になるんやけど。
松田)「上へ行きたい」っていうのは良くないってことに気づいたねん。結果ばっかり見るな言われたんよ。それは今まで射撃してる中でとても頼りにしてる人が言ってたんやけど、表彰状を受けっとっている自分を想像しながら射座に入るっていうのは、ちょっと違うなっていうのを、その人に言われた。結果が欲しいなら、過程が大事やねん、射撃は。結果がよかったらいいっていうスポーツもあるやん。射撃は過程があって、あとから結果が付いてくるから、過程を重視してやらなあかん。そう考えると、一番になりたいけど、結果のことを考えるより、後悔しないように全力で頑張るっていうのを考えたほうがいいのかなって思う。




田上)では、京産射撃部に入って良かった事ってありますか?
松田)えーっとねぇ、いいことは、うーん。自分の自由にできることかな。強い大学とかって、自分の大学にすべて設備も整ってて、自分の大学の中で全てが成り立ってしまうねん。外に出る必要が無いねん。自分で頑張って練習しなくても、大学に行けば射場があるし、教えてほしかったら先輩がいるし、OBさんにもすごい人がいっぱいいる訳やん。でも、他大学は逆に閉鎖的になってしまうんやろうなぁと思ってしまう。視野が狭いというか。京産射撃部の場合、自分で能勢射撃場に行って練習して、社会人の人と練習することもある。やっぱ社会人って学生のクラブみたいにやってるんじゃなくて、自分の趣味としてガチでやってる人たちもいっぱいいて、そういう人たちと接していく機会を与えてもらえたのは京産にいたからやから。他の大学の人って、土日に能勢に行ったりすることってまぁ無いんよ。いろいろな社会人の人とコミュニケーションをとれたのは、京産にいたから。施設の整った大学に行ってたら、そんなことは無かったし。



田上)京産射撃部での活動や部員同士の交流で、楽しかった事はありますか?
松田)えーっとな、いい先輩に出会えたこと!わし、先輩(という立場の人)がすごい好きやねん。中学・高校は、まあいい先輩もいたけど、卒業してからもつるんでいくような先輩って少ないんよ。大学来て、O先輩やK先輩、T先輩と去年一緒に海に連れてってもらって、一緒に温泉入って帰ってきて、すごい楽しかったし。いい先輩に出会えたと思う。まぁ、どこの大学行ってもそうかな(笑)
田上)逆に辛かった思い出はありますか?
松田)まず、京産射撃部の射撃場は、(使用する時間に)従事者がいないと使えないってところかな。あんまし、他大学の事情をガッツリ聴いている訳ではないんやけど、自分で鍵を借りて自分で練習するっていうのができるところもある。京産はそれができない。だから誰かに「従事者して」って頼まないと自分が練習できないのが、ちょっと辛いよな。自分が練習できたぶん、従事者してもらった人にも練習してもらいたいし、気を遣うやん。やっぱり銃を触りたいっていうのがあるから、従事者がいないと練習ができないっていうのは、自分の中ではがゆい。




田上)では、何か今までで、射撃部あるあるみたいなエピソードってありますか?
松田)え?射撃部あるある?
田上)はい。
松田)個人的な意見やけど、「遠征は家に帰るまでが遠征」って言うやん。射撃部は、「遠征から家に帰って銃をガンロッカーにしまうまでが遠征」やねん。
田上)なるほど。
松田)大事やで。



田上)では、ズバリ射撃の魅力とはなんでしょうか?
松田)射撃の魅力?競技人口が少ないこと。大きい試合も出やすいし、オリンピック選手と肩を並べて同じ会場で競技をすることができる。他のスポーツやったらありえへんと思う。刺激が多いよな、射撃は。やから、全然活躍してないひよっこの時からオリンピック選手の話を聞きに行けるねん、実際に会うから。
あとは、体力が要らない。技術的な部分がすごい大きいから、死ぬまで出来る。松田の夢の1つとして、国体で優勝するっていうのがあるねんけど、それを歳に関係なく定年後も頑張れるっていうのがいいよね。体動かすのが好きやけど、体ってだんだん動かなくなってくるやん。思えば射撃ってすごいよなぁ・・・。国体で大学生が優勝したと思ったら、次の年で定年退職した白髪のおっちゃんが優勝したりするからなぁ。





田上)これから射撃を始めてみようかなと思われている新入生や、射撃に興味を持ってくれている方に、メッセージをお願いします。
松田)カワイイ子多いで!
田上)(笑)
松田)マジ!マジ!これマジ!マジやから。他の競技に比べたらカワイイ子は絶対に多い!射撃って、射撃界で付き合う人が凄い多いねん。あんな、自分が大会で撃つのって男子ARだったら1時間15分やん。でも大会って4日間ぐらいあるねんで。撃つ時間以外何するねんって言ったら、友達作るやろ。そりゃあ、気の合うやつもおるって。付き合う人はすごく多いよ。魅力的よねぇ。
田上)では、ありがとうご・・・
松田)待って、それだけだったらちょっとヤバいな(笑)ちゃんとしたこと言っとこう。つまりは、友達が全国にできるねん!人口が少ないから、全国大会にすぐ出れるねん。そしたら、全国に友達が出来て、いろんなところ行ったときに宿に困らない。それが射撃やってて良かったなって思うことの1つやから、これから射撃したい思っている人には言っておきたいことやね。あと、頑張ってこれから上を目指そうと思ってるやつは、射撃はすごいいいと思う。的を狙う競技として弓道とかアーチェリーとかあるけど、あんなんと比べてもやっぱ射撃は人口が少ない。だから、上に行こうと思ってる人は、射撃はすごいいいと思う。
田上)ありがとうございました。

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